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Zoho CRMとは?料金・機能・特徴を解説

営業報告や見積書の作成に時間を取られ、顧客への提案やフォローが後回しになっていませんか。

営業活動を効率化するには、顧客情報の共有に加え、対応漏れを防ぐ手順づくりや繰り返し作業の見直しも大切です。

Zoho CRMは顧客・商談情報を一元管理し、プランに応じて営業手順の統一や定型作業・見積作成の自動化を支援します。

本記事では、Zoho CRMの特徴・機能・料金に加え、サポート・セキュリティ体制や、業務時間の削減につながった導入事例を解説します。

Zoho CRMとは?

Zoho CRM(ゾーホーCRM)は、顧客情報や対応履歴を一元管理するクラウド型のCRMツール(顧客管理ツール)です。商談の進捗や次の営業活動も共有でき、担当者ごとに分散した情報の整理に役立ちます。

プランに応じて営業活動の自動化や売上分析にも対応し、情報共有から日々の業務改善まで進めたい企業の検討候補になります。

項目内容
製品名Zoho CRM
提供形態クラウド型
主な営業支援機能顧客・見込み客管理
商談管理
タスク管理
営業活動の自動化
売上予測
レポート・分析など
利用人数・最低契約人数1ユーザーから利用可能
無料プランは3ユーザーまで
料金初期費用0円
有料プランは月額換算1,760円~/ユーザー(年間契約・税抜)
無料プランあり
無料トライアル15日間(アルティメットは30日間)
スマホ対応iOS・Android向けのモバイルアプリあり
外部連携・APIGoogle Workspace
Slack
各種Zoho製品など
APIによる外部システムとのデータ連携にも対応(利用条件・上限はプランなどにより異なる)
サポート体制有料プラン向けの日本語サポート
オンラインヘルプ
動画
ウェビナーなど
※認定パートナーによる導入・開発支援も提供

提供元のZoho Corporationはインドにグループ本社を置く企業です。日本国内ではゾーホージャパン株式会社が販売・サポートを担当しており、以下に日本法人の情報をまとめます。

項目内容
運営会社ゾーホージャパン株式会社(日本国内の販売・サポート)
所在地神奈川県横浜市西区みなとみらい3丁目6番1号 みなとみらいセンタービル13階
設立2001年9月6日
事業内容Zohoグループが開発するソフトウェアの販売、および関連するコンサルティング・保守サービスの提供

Zoho CRMの特徴

Zoho CRMは営業手順の統一や定型作業の自動化、見積作成の効率化を支援します。ここでは、担当者の対応漏れや事務作業の負担を減らす上で役立つ、3つの特徴を紹介します。

営業の各段階で必須の対応や入力を設定して対応漏れを防げる

Zoho CRMの「ブループリント」という機能は、営業の各段階で必要な対応や入力を定め、手順に沿って案件を進めることができます。次の段階に進む条件を設定でき、必要な情報を入力せずに商談の状況だけが更新されることを防げます。

例えば、顧客への確認事項の入力や必要書類の添付を、次の段階へ進むための条件にする運用が可能です。担当者によって確認事項や引き継ぐ情報が異なる企業では、共通の営業手順を定着させる手段として有効でしょう。ただし、必須項目を増やし過ぎると入力負担につながるため、受注判断や引き継ぎに欠かせない情報から設定することが大切です。利用できるのは、プロフェッショナル以上のプランです。

AIが操作履歴から繰り返し作業を見つけて自動化を提案できる

Zoho CRMのAI「Zia(ジア)」は、操作履歴を分析し、繰り返している処理をまとめて実行する「マクロ」の作成を提案します。例えば、定型メールの送信後に顧客の対応状況を更新するなど、複数のデータに対して繰り返す操作が対象です。

提案内容を確認して保存すると、一連の操作をマクロとして実行できるようになります。日々の作業が習慣化し、改善する箇所を見つけにくいチームでは、自動化の候補を洗い出す手掛かりになるでしょう。提案を採用する際は、顧客ごとの判断が必要な対応と、同じ手順で処理できる作業を分けて考えることが大切です。マクロの提案は、エンタープライズとアルティメットで利用できます。

商品の組み合わせや数量に応じて見積明細と割引計算を自動化できる

Zoho CRMの「CPQ」は、商品の組み合わせや価格のルールを設定し、見積作成を支援する機能です。事前に定めた条件に従って関連商品を明細へ追加し、選択した商品や数量に応じた価格・割引を計算できます。

例えば、本体と付属品をセットで見積もる場合や、購入数に応じて値引き率が変わる場合に活用できます。商品点数や価格条件が多い企業にとって、明細の追加漏れや計算ミスを減らし、見積提出までの時間を短縮する手段になるでしょう。利用できるのはプロフェッショナル以上で、設定できるルール数はプランによって異なります。

Zoho CRMの機能一覧

Zoho CRMは顧客管理に加え、商談の進捗管理や営業活動の自動化など、SFAツール(営業支援ツール)としての機能も備えています。利用できる機能や上限はプランによって異なるため、必要な業務と照らし合わせて確認しましょう。

標準機能

ここでは、各プランのライセンスに含まれる主な機能を紹介します。すべてが無料プランや最安プランで使えるわけではなく、営業プロセスの管理やAIの活用には上位プランが必要になる場合があります。

機能できること
顧客・見込み客管理企業情報や担当者の連絡先、対応履歴をまとめて管理し、営業担当者間で共有できる
商談管理案件ごとの進捗や金額、受注予定日を管理し、優先して対応すべき商談を把握できる
活動管理タスク・予定・通話を顧客情報にひも付け、次に行う営業活動を確認できる
メール送信テンプレートを使ったメール作成や、営業活動向けの一括送信に対応する
ワークフロー設定した条件に応じて、メール通知・タスク作成・項目の更新などを自動で行える
営業プロセス管理(ブループリント)商談の段階ごとに必要な入力や操作を定め、担当者が共通の手順で営業活動を進められる
商品・見積書・受注書・請求書管理商品や価格表を登録し、見積書・受注書・請求書などを顧客情報と関連付けて管理できる
売上予測・レポート・ダッシュボード商談や活動のデータを集計・可視化し、売上見込みや営業目標の達成状況を確認できる
カスタマイズ自社の業務に合わせて入力項目や管理対象を追加し、画面の表示を調整できる
AIアシスタント「Zia」売上予測や連絡に適した時間帯の提案などを通じて、営業担当者の判断を支援する

上記は公式の機能一覧・機能紹介を基に整理しています。

ブループリントや見積書などの管理は、プロフェッショナル以上で利用できます。Ziaなどの機能は、プラン・契約人数・言語・利用するデータセンターによって提供範囲が異なるため、必要な機能をトライアルや問い合わせで確認しましょう。

オプション機能

Zoho CRMには、契約プランに含まれる容量や利用枠を追加購入する仕組みがあります。顧客データの増加や外部システムとの連携量に応じて、必要な分を拡張できます。

オプションできること・利用する場面
データ容量の追加顧客・商談などの保存データが増え、契約プランの容量では不足する場合に保存容量を追加できる。
データバックアップの追加購入プランに含まれる回数を超えてバックアップを取得したい場合などに、実行回数を追加購入できる。
APIクレジットの追加外部システムとのデータ連携に使うAPIの利用枠を追加できる。大量のデータ更新などで通常の枠が不足する場合に利用する。

追加購入の対象や上限はプランによって異なるため、導入時には利用予定のデータ量や連携頻度も確認しましょう。

外部連携機能

Zoho CRMは普段使っている業務ツールや、メール配信・問い合わせ管理などのZoho製品と連携できます。顧客情報を他部門の業務にも活用できるため、情報の転記や担当者への確認を減らすのに役立ちます。

連携先・連携方法できること
Google WorkspaceGoogle カレンダーやGoogle コンタクトとの同期により、予定・連絡先の管理を連動できる。
Slack商談などの更新情報をSlackで受け取り、チーム内で共有できる。
電話サービス(CallConnectなど)対応する電話サービスと接続し、Zoho CRMの画面から電話の発着信ができる。
Zoho Campaigns顧客情報とメール配信を連動させ、開封やクリックなどの反応を営業活動に活用できる。
Zoho Desk顧客情報と問い合わせの対応状況をひも付け、営業・サポート部門で共有できる。
Zoho SignCRMから署名が必要な文書を送信し、電子署名の手続きを進められる。
API連携システム間でデータをやり取りする仕組みを使い、基幹システムや自社開発のアプリなどと連携できる。

連携先のサービスは別製品のため、Zoho CRMとは別に契約や利用料金が必要になる場合があります。連携機能の対応プランに加え、連携先の料金・同期できる情報の範囲も確認しましょう。

見込み客の獲得や継続的な情報提供まで効率化したい場合は、マーケティング活動を自動化するMAツールとの役割分担も検討しましょう。顧客情報やメールへの反応を営業側に共有できるかを確認すると、商談につなげる運用を考えやすくなります。

Zoho CRMのサポート・セキュリティ体制

Zoho CRMでは、日本語での問い合わせ対応や導入支援に加え、顧客情報を保護するための機能が用意されています。導入前には、購入方法によるサポート窓口の違いと、自社の運用に必要なセキュリティ設定を確認しましょう。

サポート体制

Zoho CRMの有料プランでは、日本語サポートを追加料金なしで利用できます。問い合わせはメールや専用窓口で受け付けており、無料プランのサポートは英語対応です。

サポート内容概要
日本語サポート窓口操作方法や不具合などをメール・専用窓口から問い合わせられる。通常のサポート窓口では電話・ミーティングによる問い合わせは受け付けていない。
ヘルプ・学習コンテンツオンラインヘルプ、FAQ、操作動画、ウェビナーなどで、設定方法や機能の使い方を学べる。
初期設定・活用支援オンラインで初期設定や使い方を相談するオンボーディングサービスや、管理者向けトレーニングを提供。対象条件や費用は利用するサービスごとに確認が必要。
認定パートナーによる導入・開発支援業務の整理や要件定義、他システムとの連携、独自のカスタマイズなどを相談できる。支援内容や費用は個別に確認する。

代理店経由で購入した場合は、購入元のパートナー企業が問い合わせ窓口になります。自社で設定を進めるのか、導入作業まで支援を依頼するのかに合わせて、購入先と支援範囲を検討しましょう。

セキュリティ体制

Zoho CRMは通信の暗号化に加え、利用者の権限設定や操作履歴の記録に対応しています。営業担当者が閲覧できる顧客情報を制限したり、データ変更の経緯を確認したりすることで、社内での情報管理にも活用できます。

対策・機能概要
多要素認証パスワードに加えて、認証アプリなどによる本人確認を設定でき、不正ログインのリスク低減に役立つ。
アクセス権限の管理役職や業務に応じて、顧客データや項目の閲覧・編集などの権限を設定できる。
通信・保存データの暗号化通信を暗号化して保護するほか、添付ファイルやメールも保存時に暗号化される。日本のデータセンターではハードディスク全体の暗号化も実施している。
監査ログユーザーが実行した操作と日時を記録し、誰がどのような変更を行ったかを確認できる。
バックアップ・障害対策Zoho側で定期的なバックアップやデータセンター間の複製を行い、障害発生時の復旧に備えている。

国内では東京・大阪にデータセンターがあり、日本国内のIPアドレスから新規登録するアカウントは日本のデータセンターに開設されます。

セキュリティ機能の利用範囲はプランによって異なるため、必要な権限設定や管理機能が利用できるかを確認しましょう。

Zoho CRMの料金

Zoho CRMは初期費用が無料で、3ユーザーまで使える無料プランと4つの有料プランがあります。有料プランは1ユーザーから契約でき、必要な機能と利用人数に応じて料金が決まります。

プラン年間契約の月額換算/1ユーザー(税抜)月間契約の月額/1ユーザー主な機能・違い
無料0円(3ユーザーまで)0円(3ユーザーまで)顧客・商談・活動の管理、モバイルアプリなどの基本機能
スタンダード1,760円2,520円営業活動の自動化、一括メール送信、売上予測、入力項目などのカスタマイズ
プロフェッショナル3,260円4,960円スタンダードの機能に加え、営業手順を管理するブループリント、見積書・受注書・請求書管理など
エンタープライズ5,660円7,080円プロフェッショナルの機能に加え、AIアシスタント「Zia」、承認プロセス、高度なカスタマイズなど
アルティメット7,360円9,200円エンタープライズを基に、利用できる機能の上限やAI・分析機能を拡張

※料金はすべて税抜、2026年9月確認時点です。年間契約の金額は、1年契約した場合の月額換算です。機能ごとの利用条件・上限はプランにより異なります。

年間契約は月間契約より月額換算の料金が低く、スタンダードを10名で利用する場合の年間ライセンス費用は211,200円です。

別途、保存容量やAPIの利用枠の追加、導入支援、連携先サービスの契約などに費用がかかる場合があります。ビジトラは必要な機能を使えるプランの総費用と、削減したい作業時間を照らし合わせて選ぶことをおすすめします。例えば、上位プランを検討する際は、追加される機能を誰がどの業務で使うのかを具体化しましょう。利用人数分の追加料金に見合う改善が期待できるかを整理すると、上長への提案にも役立ちます。

Zoho CRMの導入実績からわかること

Zoho CRMの導入事例では、営業報告の簡素化や申込情報の連携、案件情報の共有による業務時間の削減が見られます。ここでは3社の取り組みと成果から、どのような課題の解決に活用できるかを解説します。

営業報告書の作成時間を約60分から約20分に短縮

自動車部品メーカーのミツバでは、営業報告書の作成時間を約60分から約20分に短縮しました。導入前はExcelで報告書を作成して上司にメールで提出しており、入力の負担や担当者間での情報共有に課題がありました。

導入後はタスク機能を使い、案件にひも付けて活動の要点を記録する運用に変更しています。週次レポートの集計・送信も自動化し、上司が案件の進捗を把握しやすい環境を整えました。

営業の活動報告にかかる時間が大幅に削減されました。以前、利用していた営業報告書のフォーマットは項目が細かく、入力に時間がかかりました。Zoho CRM のタスク機能を使えば、簡略して要点のみを記載できます。従来は、営業報告書の作成に1時間ほどかかっていましたが、現在は20分ほどで作成できるようになりました。

引用:Zoho CRM「株式会社ミツバ様」

つまり、報告書の作成と案件共有に負担がある企業では、入力内容の見直しと集計の自動化を組み合わせる活用が考えられます。

申込情報の連携と帳票発行の自動化で年間30人月分の工数を削減

オンライン英会話サービスを提供するレアジョブでは、申込処理と帳票発行の自動化で年間30人月分の工数を削減しました。人月とは、1人が1か月働く作業量を表す単位です。

従来は法人顧客の受講者リストを確認し、サービスごとに分類して申込内容を登録する手作業が負担になっていました。そこで、自社のWeb申込データをZoho CRMに連携し、帳票をボタン操作で発行する仕組みを自社で実装しています。

Zoho CRM導入と同時期に当社のサービスとしてWeb上でオンライン英会話の申し込みが可能になったので、当社内でデータベースに蓄積されたWeb申込データをZoho CRMへAPIで連携。帳票発行ボタンを押すだけで自動発行される仕組みを構築したんです。ここはデータサービスさんに相談しながら、実装は当社で行いました。この仕組みにより、年間30人月分の工数削減が図れました。

引用:Zoho CRM導入事例

つまり、申込情報の転記や書類作成に時間がかかる企業では、既存システムとの連携を構築することで、営業に付随する事務作業も効率化できると考えられます。

案件情報の一元管理で7人のチームの業務時間を月間100時間削減

バリューマネジメントのセールス課では、2013年の本格運用時に、7人のチームで月間100時間の業務時間を削減しました。導入前はExcelへの重複入力やメールでの変更連絡が多く、最新情報の確認にも手間がかかる状況でした。

導入後は受注案件の詳細や変更内容をZoho CRMに集約し、営業担当者と会場担当者が情報を共有しています。関係者へのメール転送を自動化し、登録情報から予約確認書を作成することで、連絡や書類作成の負担を減らしました。

成長著しい同社セールス課は年2倍の売上目標を掲げており、メンバーは目前の仕事に忙殺される毎日であったが、Zoho CRMによりチーム7人で月間100時間の業務時間削減を達成。お客様とのコミュニケーションの質の向上や、ノウハウを継承する事例集としてZoho CRMのデータを活用している。

引用:Zoho CRM「CRM/SFA 導入事例」

つまり、営業とサービス提供の担当者が分かれている企業では、案件情報を共通の場所で管理することが、引き継ぎに伴う転記や確認の削減に役立つと考えられます。