HRテックとは何かを調べている方の中には、「人事システムと何が違うのか」「自社の人事業務にも関係があるのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
HRテックは採用・勤怠管理・労務管理・給与計算・人事評価などの人事業務に、クラウドサービスやAI、データ分析などの技術を活用する考え方です。紙やExcelで人事情報を管理していると、更新や集計に時間がかかり、人材データを採用・配置・育成・評価に活かしにくい場合があります。
本記事では、HRテックの意味や注目されている理由、活用できる業務領域、導入と相性が良い企業の特徴についてわかりやすく解説します。人事業務を効率化したい方や、人材データを活用したい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
HRテックとは?
HRテックとは、人事を意味する「HR」と、技術を意味する「Technology」を組み合わせた言葉です。以下のような人事業務に、クラウドサービスやAI、データ分析などの技術を活用する考え方を指します。
- 採用
- 勤怠管理
- 労務管理
- 給与計算
- 人事評価
- タレントマネジメント
近年、HRテックは単に人事業務をデジタル化するためのツールではなく、人材情報を整理し、採用・配置・育成・評価などの判断に活かすための仕組みとして注目されています。つまり、人材管理や人的資源管理を効率化・高度化する手段の一つともいえます。
HRテックを理解する上では、以下のポイントを押さえることが大切です。
- HRテックがどのような人事業務に使われるのか
- 紙・Excel・古いシステムでの管理と何が違うのか
- 人事データを蓄積・分析することで何ができるのか
- どのような企業がHRテックを導入すると効果を感じやすいのか
これらを理解しておくと、自社の人事課題に対して「どの業務から見直すべきか」「どのシステムを検討すべきか」を判断しやすくなります。ここからは、HRテックが注目されている理由や活用できる業務領域、相性がよい企業の特徴について解説します。
近年HRテックが注目されている3つの理由
HRテックが注目されている背景には、人事業務の変化があります。
従来の人事業務は、紙やExcel、オンプレミス型のシステムで管理されることも多く、情報の更新や集計に手間がかかりやすい領域だったからです。
しかし、近年はクラウド型のSaaSが普及し、人事データを蓄積・分析しやすい環境が整ってきています。さらに、リモートワークや複数拠点での勤務が広がったことで、場所に縛られずに人事労務を管理できる仕組みの重要性も高まっています。
これらの理由を理解しておくと、HRテックが単なる業務効率化ツールではなく、企業の人材活用や組織づくりにも関わる仕組みであることが見えてきます。
ここからは、HRテックが注目されている理由を3つに分けて解説します。
SaaSが普及してきた
SaaSの普及は近年HRテックが注目されている理由の一つです。
SaaS(Software as a Service)とは、インターネット経由で利用できるクラウド型のソフトウェアのことです。従来のオンプレミス型のシステムのように自社でサーバーを用意したり、パッケージ型のシステムのようにパソコンごとにソフトをインストールしたりしなくても、必要な機能をオンライン上で利用できます。
人事領域でも、さまざまな業務でSaaSが増えています。
企業におけるクラウドサービス全般の利用は年々拡大している。全社での利用と一部事業所又は部門での利用を合計すると、2024年は80.6%の企業がクラウドサービスを利用している(図表Ⅰ-1-1-12)。利用されるサービスは多岐にわたり、特に、「ファイル保管・データ共有」、「社内情報共有・ポータル」、「電子メール」、「給与、財務会計、人事」及び「スケジュール共有」の利用率が高く、徐々に利用が増加する傾向にある(図表Ⅰ-1-1-13)。
引用:総務省「クラウドサービス」
このように、人事システムのSaaSは徐々に普及しており、導入ハードルは下がりました。
以前は、システムを導入するために高額な初期費用や専門的なIT部門の関与が必要になるケースもありました。しかし、SaaSには従業員あたり数百円といった月額料金で始められるサービスも多く、企業規模に合わせて段階的に導入しやすい点が特徴です。
また、SaaSのHRテックが普及している理由には、法改正や制度変更に対応しやすい点も挙げられます。
HR領域は労働関連法令や行政手続きの変更に影響を受けやすい領域ですが、クラウド型のサービスを導入していれば、ベンダー側で法改正に対応した機能へアップデートが行われます。
つまり、これまで法改正に合わせてシステム担当者が対応していた手間や負担を抑えやすくなります。
人事データを蓄積して分析しやすい
HRテックは人事データを蓄積して分析しやすくなることでも注目されています。
これまでの人事管理は、従業員情報をExcelや紙の書類、各部署の管理表、個別システムなどで管理しており、情報が分散しやすい傾向がありました。そのため、必要なデータを探すだけでも時間がかかり、他の評価データや研修履歴、勤怠データなどと組み合わせて見ることが難しい状況がありました。
HRテックは膨大な人事データをクラウド上で一元管理することもできます。必要な人事データはシステム上から見つけることが可能です。HRテックの中でも、タレントマネジメントシステムは従業員ごとの「スキル・評価・配置・キャリア希望」などをまとめて確認でき、人事評価システムでは「評価シートの配布・回収・集計」を効率化しながら、評価結果を人材配置や育成計画に活用しやすくなります。
近年は、人的資本経営や人的資本開示の流れもあり、人材に関する情報を経営判断に活かす重要性が高まっています。2026年には「人的資本可視化指針(改訂版)」も公表され、企業が経営戦略と連動した人材戦略を策定し、人的資本投資を実践・開示するための考え方が整理されています。
リモートにも対応しやすい
HRテックはリモートワークや複数拠点での勤務に対応しやすい点でも注目されています。
リモートワークは従業員が同じオフィスに集まらないため、従来の紙や対面を前提とした人事業務が進めにくくなるからです。例えば、勤怠の打刻や入退社手続き、雇用契約書の回収、評価面談の記録、研修の受講管理などは、オンラインで対応できる仕組みがないと人事担当者の負担が増えやすくなります。
中でも勤怠管理は、リモートワークと相性の良いHRテック領域です。厚生労働省のテレワークQ&Aでも、クラウド型の勤怠管理システムを導入する企業が増えており、出社時とテレワーク時で労働時間の管理方法を変えずに利用できる利便性があると説明されています。
最近ではクラウドによる勤怠管理システムを導入している企業も増えてきました。インターネット経由でクラウド型のシステムを利用でき、オフィスに出社したときと、テレワーク勤務で労働時間の管理方法を変える必要のない利便性があります。
引用:厚生労働省「テレワークを導入する場合、企業はどのように労働時間を管理していますか。」
労務管理でもHRテックは有効で、「入社時の書類提出・住所変更・扶養情報の更新・年末調整・社会保険手続き」などをオンライン化できれば、従業員と人事担当者のやり取りを効率化できます。紙の書類を郵送したり、出社日にまとめて提出したりする必要が減るため、リモートワーク中でも手続きを進めやすくなります。
このように、HRテックはリモートワークやハイブリッドワークが広がるなかで、人事担当者の「同じ場所にいない従業員をどう管理し、どう育成し、どう評価するか」といった課題を解決することができます。
HRテックが活躍する業務領域と具体的なサービス
HRテックは、人事業務のさまざまな領域で活用されています。
従業員数や拠点数が増えると、情報の更新漏れや確認作業の負担が大きくなりますが、HRテックで業務の効率化やミスの防止、データをもとにした人材活用につなげやすくなります。
HRテックが活躍する主な業務領域は、以下のとおりです。
どの領域でHRテックを活用できるかを理解しておくと、自社が最初に見直すべき業務を判断しやすくなります。ここからは、各業務領域でHRテックがどのように使われるのか、具体的なサービス例も含めて解説します。
採用
採用業務はHRテックが活躍しやすい領域の一つです。採用業務の課題は候補者情報が求人媒体やメール、Excel、エージェントとのやり取りなどに分散しやすい点です。応募経路が増えるほど、誰がどの候補者に対応しているのか、選考がどこまで進んでいるのかを把握しにくくなります。
また、採用は人事担当者だけでなく、現場責任者や役員も関わる業務です。面接日程の調整や評価の回収に時間がかかると、候補者への連絡が遅れ、志望度の低下や選考辞退につながる可能性があります。
採用管理システムを活用すると、応募者情報や選考状況、面接評価、連絡履歴などを一元管理しやすくなります。
- 応募者情報の一元管理
- 面接日程の調整
- 選考ステータスの可視化
- 面接評価の回収・共有
- 求人媒体やエージェントごとの効果分析
- 候補者への連絡漏れ防止
例えば、HRMOS採用やジョブカン採用管理などの採用管理システムを活用すると、採用活動の進捗を可視化しながら、候補者対応や社内共有を進めやすくなります。
採用領域でHRテックを導入するメリットは、作業時間を減らせることだけではありません。どの求人媒体から応募が多いのか、どの選考段階で辞退が多いのかを把握しやすくなるため、採用活動そのものの改善にもつなげやすくなります。
勤怠管理
勤怠管理もHRテックによって効率化しやすい業務領域です。
勤怠管理に紙の出勤簿タイムカードを導入している場合は、打刻漏れや不正打刻、申請漏れ、残業時間の集計、休暇管理など苦労しやすいポイントがあります。月末には手作業で集計する必要もあり、従業員数や拠点数が増えるほど、確認作業の負担も大きくなりがちです。
また、近年はフレックスタイム制、変形労働時間制、シフト勤務、リモートワークなど働き方が多様化しています。勤務形態ごとに集計ルールが異なる場合、人の手だけで管理すると集計ミスや確認漏れが起きやすくなる点にも注意が必要です。
勤怠管理システムは正確な打刻管理ができるため、このような働き方の多様化や月末の集計作業も効率化しやすいです。
- 出退勤の打刻管理
- 労働時間・残業時間の自動集計
- 有給休暇や代休の管理
- 打刻修正や残業申請の承認
- シフト作成・シフト管理
- 勤怠データの給与計算システム連携
サービスによっては申請・承認のワークフロー機能や有給管理機能まで付いているため、勤怠管理業務をまとめて効率化できます。
例えば、KING OF TIMEやジョブカン勤怠管理などを活用すると、勤怠情報をオンライン上で管理し、手作業による集計や確認の負担を減らしやすくなります。
勤怠管理は給与計算や労務管理の基礎になることもあり、人事業務のなかでも「正しく記録すること」が重要な領域です。
HRテックを活用することで、手作業の負担を減らしながら、労働時間管理を行いましょう。
労務管理
労務管理もHRテックで業務負担を減らすことができます。
これは労務管理システムを導入すると、入社手続きや年末調整、マイナンバー収集、従業員情報の更新などをオンライン化することができるからです。
労務管理では氏名・住所・扶養情報・マイナンバーといった機密性の高い個人情報を扱うため、正確な管理が欠かせません。特に、入社や退社が多い企業では、書類の回収や入力、確認だけでも大きな負担になります。
労務管理システムでは従業員本人に必要な情報を入力してもらえ、人事担当者の転記作業や確認作業を減らせます。
- 入社・退社手続き
- 雇用契約書や労働条件通知書の作成・管理
- 社会保険・雇用保険の手続き
- 年末調整の書類回収・確認
- マイナンバーの収集・管理
- 従業員情報の変更申請
例えば、SmartHRやfreee人事労務などは、入社手続きや雇用契約、マイナンバー管理、年末調整など、幅広い労務業務に対応しています。
このように、労務管理領域はHRテックで業務効率化ができますが、機密性の高い情報を取り扱うこともあり、個人情報の管理体制も大切です。労務管理システムを導入する際は、権限管理や操作ログ、セキュリティ対策まで含めて比較しましょう。
給与計算
給与計算業務は給与計算システムを活用すると、勤怠データや従業員情報をもとに、支給額や控除額を計算しやすくなります。
サービスによってはWeb給与明細の発行や振込ファイルの作成、源泉徴収票の作成などに対応しており、給与計算業務の大部分をカバーしやすいです。
給与計算業務では残業時間や欠勤などの勤怠データや、扶養情報や社会保険料率などの人事情報など複数の情報を正しく反映させる必要があります。
給与計算システムは勤怠管理システムや人事管理システムと連携して利用することができるため、複雑な情報管理にも対応しやすいです。
- 勤怠データをもとにした給与計算
- 残業代や深夜手当の計算
- 社会保険料・所得税などの控除計算
- Web給与明細の発行
- 振込データの作成
- 源泉徴収票や賃金台帳などの帳票作成
このように、給与計算領域では給与計算単体だけでなく、勤怠管理や労務管理などのシステムの連携も重要になってきます。勤怠データを手作業で転記している場合は、システム連携によってミスや二重入力を減らしやすくなります。
タレントマネジメント
HRテックはタレントマネジメント領域で、人材配置や育成、後継者候補の管理に活用できます。
タレントマネジメントシステムを活用することで、従業員のスキルや経験、評価、資格、研修履歴、キャリア希望などを可視化して整理できるからです。
タレントマネジメント業務は人材配置や育成に必要なデータ管理に課題があります。人材情報が部署や担当者ごとに分散している場合は、適切な人材配置や育成計画を立てにくくなるからです。
そのため、「誰をどの部署に配置するか」「どの従業員にどの研修を受けてもらうか」「将来の管理職候補をどう育てるか」といった判断が難しくなります。
一方で、タレントマネジメントシステムを導入した場合は、従業員のスキルや保有資格、目標、研修履歴、人事評価などがわかるため、以下のような業務を改善できます。
- 従業員情報の一元管理
- スキル・資格・経験の可視化
- 人材配置や異動の検討
- 研修履歴や育成計画の管理
- 後継者候補の管理
- 離職リスクや組織状態の分析
例えば、カオナビやタレントパレットなどのタレントマネジメントシステムを活用すると、人材情報を可視化しながら、配置・育成・評価に関する判断を進めやすくなります。
近年は、人的資本経営の観点からも、従業員のスキルや経験を把握する重要性が高まっています。人材を人数だけで管理するのではなく、一人ひとりの能力や適性を把握することで、採用・育成・配置の判断に活かしやすくなります。
人事評価
人事評価業務もHRテックを活用することで、従業員ごとに公平な評価をしやすくできます。
人事評価システムには甘辛調整という機能で、評価基準のバラツキを是正できるためです。
評価結果は処遇や育成に関わることもあり、より公正な評価をすることで、納得できる人事評価になります。
また、人事評価業務を紙やExcelで評価シートを運用している場合は、人事評価システムを使うことで配布や回収、集計、差し戻し、最終調整などをクラウド上で管理できます。
- 評価シートの作成・配布
- 目標設定と進捗管理
- 評価入力の進捗確認
- 評価者ごとの評価傾向の確認
- 評価結果の集計・調整
- 評価結果と育成・配置の連携
評価結果を人材データと紐づければ、人事配置や人材育成、タレントマネジメントにも活用できます。
人事評価領域でHRテックを導入する際は、評価業務の効率化だけを目的にしないことが大切です。評価基準が曖昧なままシステム化しても、従業員の納得感は高まりにくいです。評価制度の目的や評価項目を整理した上で、運用を支える仕組みとしてシステムを活用することが重要です。
HRテックと相性が良い企業
HRテックは人事業務を効率化したい企業や、人材情報を整理し、採用・配置・評価・育成に活かしたい企業と相性が良いです。
一元管理や業務の自動化によって効率化が図れるため、従業員情報の管理に手間がかかっている企業や、複数のシステム・Excel・紙の書類に情報が分散している企業では、導入効果を感じやすいと考えられます。
これらに当てはまる企業では、HRテックを導入することで、手作業の削減だけでなく、人事情報の一元管理や業務の標準化を進めやすくなります。
また、人事データを整理できると、採用後の育成、適切な人材配置、評価制度の見直しなどにも活用しやすくなります。ここからは、HRテックと相性が良い企業の特徴を具体的に解説します。
紙・Excel・古いシステムでの人事管理に限界を感じている
紙やExcel、古いシステムで人事管理している企業は、HRテックを導入することで業務負担を減らすことができます。
HRテックでは従業員情報や申請内容をオンラインで管理できるからです。
従業員本人が情報を入力し、人事担当者が確認・承認する流れを作れるため、転記作業や確認漏れを減らしやすくなります。
従業員数が少ないうちはExcelでも管理できますが、人数が増えると更新・確認・集計に時間がかかりやすいです。
例えば、以下のような人事データを別々のExcelで管理している場合、同じ情報を何度も転記する必要があります。
- 従業員情報
- 勤怠データ
- 評価シート
- 入社書類など
紙での運用も、書類の回収や保管、押印、郵送、転記などに手間がかかります。特に入退社手続きや年末調整、人事評価の時期は、確認作業が一時的に集中しやすい領域です。
更新作業や集計作業に時間がかかり、本来取り組むべき採用・育成・制度改善に時間を使えない場合は、HRテックの導入を検討する価値があります。
既存システムで人材データを活用しきれていない
既存のシステムに蓄積したデータを活用できていない企業は、HRテックを連携させることで情報を人事判断に活用しやすくなります。
人事システムを導入していることと、人材データを活用できていることは別です。例えば、従業員情報は登録されていても、スキルや評価、研修履歴、異動履歴、キャリア希望などが別々に管理されている場合があります。
このような状態では、「どの部署にどのような人材がいるのか」「次の管理職候補は誰か」「どのスキルが社内で不足しているのか」を把握しにくくなります。結果として、人材配置や育成計画を立てる際に、必要な情報を集めるところから始めなければならないことがあります。
人材データは保管することも大切ですが、採用や配置、育成、評価、離職防止などの判断に活用することができます。
HRテックを活用すると、従業員ごとのスキルや評価、経験、資格、キャリア希望などを一元管理しやすくなります。タレントマネジメントシステムを使えば、人材配置や育成計画、後継者候補の管理にも活用しやすくなります。
人的資本経営への関心が高まるなかで、人材データをどのように蓄積し、活用するかは重要なテーマになっています。既存システムに情報はあるものの、分析や人材配置に活かせていない企業は、HRテックによる管理体制の見直しを検討するとよいでしょう。
入退社や異動が多く人材データの更新に手間がかかっている
入退社や異動が多い企業も、HRテックを導入することで業務改善しやすいです。
人材データの更新が頻繁にある場合でも、HRテックで入社・退社・異動に伴う情報更新を一元管理しやすいからです。
例えば、入社時には氏名や住所、扶養情報、雇用形態、配属先、給与条件、社会保険情報などを登録する必要があります。退社時にはアカウント停止や貸与物の返却、社会保険や雇用保険の手続きなども発生します。
また、異動や昇格が多い企業では、部署や役職、上長、評価者、承認ルートなどの更新も必要です。
これらを手作業で管理していると、古い情報が残ったままになったり、承認者の設定が実態とずれたりする可能性があります。
そこでAPI連携に対応しているシステムを導入すると、人事管理システムから従業員情報を変更した際に、変更した内容が自動的に反映することもできます。
特に成長中の企業では、人事データの更新が追いつかない状態になりやすいです。人材データの正確性が下がると、給与計算や評価、組織図、権限管理にも影響するため、早い段階で管理方法を整えることが大切です。
従業員数や拠点数が増えて人事業務に時間がかかっている
従業員数や拠点数が多い企業も、HRテックを導入することで恩恵を受けやすいです。
HRテックは拠点をまたいだ人事情報をオンライン上で管理できるからです。勤怠管理システムで出退勤や休暇申請を一元管理したり、労務管理システムで入社手続きをオンライン化したりすることで、本社と拠点間のやり取りを効率化しやすくなります。
人事業務は、拠点ごとに管理方法が異なると、確認や集計に時間がかかりやすくなります。
例えば、複数拠点で勤怠管理を行っている場合は、拠点ごとに打刻方法や申請ルールが異なると、月末の集計作業が複雑になります。紙の申請書やExcelを使っている場合には、本社で内容を確認するまでに時間がかかることもあります。
従業員数が増えると、入社手続き、雇用契約、勤怠確認、給与計算、評価シートの回収、面談記録の管理なども増えるため、人事担当者が制度改善や組織づくりに時間を使いにくくなります。
複数拠点を抱える企業では、単に作業を減らすだけでなく、全拠点で同じルールを運用しやすくなる点も重要です。人事制度や労務管理のばらつきを減らしたい企業にとって、HRテックは業務標準化の手段にもなります。
採用・労務・評価などの人事情報が分散している
担当者によって採用・労務・評価など管理している情報が異なる企業も、HRテックとの相性が良いです。
例えば、採用管理システムやタレントマネジメントシステムは、応募者や従業員の人材データをシステム上で一元管理できます。
人事情報が分散していると、従業員一人ひとりの状況を正確に把握しにくくなります。
- 採用時の評価を入社後の育成に活かしにくい
- 勤怠や評価の情報を離職防止に活かしにくい
- 従業員情報を複数システムに二重入力する必要がある
- 人材配置や異動を検討する際に情報収集から始める必要がある
- 経営層に人材状況を説明するための集計に時間がかかる
HRテックの導入を進めると、「採用・労務・勤怠・給与・人事評価・タレントマネジメント」などの情報を連携しやすくなります。すべてを一つのシステムにまとめる必要はありませんが、重要な人材データをつなげて確認できる状態を作ることが大切です。
採用・労務・人事評価の情報が分断されている企業では、入社から退職までの従業員ライフサイクル全体を把握しにくくなります。HRテックを導入することで、人事情報をつなげて管理し、採用後の活躍支援や離職防止にも活かしやすくなります。
