RDBって聞くけど、どんなことができるの?
結局どのRDBを使用すればいいかがわからない
皆さんは、RDBがどのようなシステムで、どんなメリットがあるかご存知ですか?
また、導入を検討している方も、どのシステムを使用すればよいか、自信をもって説明できますか?
RDBは企業のさまざまなデータ分析やシステム開発などで欠かせない存在となっており、RDBを活用することで複雑で面倒なデータ処理も簡単に行うことができます。
しかし、システムや定義が複雑で、検討で終わってしまったり、導入が進まなかったりする場合も多いでしょう。
この記事では、
「RDBとは何か?」
「どんなメリットがあるのか?」
を徹底解説していきます。
他にも、「RDBを比較するポイントや比較表、おすすめのRDBなど」についてお伝えしていきます。
- RDBとは表を定義することで複雑なデータ管理をスムーズに行うことができるシステム
- RDBを比較する時のポイントは「クラウドかオンプレミスか」「自社に合うか」
- おすすめのRDBは「Microsoft SQL Server」「Oracle Database 12c」「PostgreSQL」
- RDBは「データの一貫性」「コスト削減」「安全に更新できる」などのメリットがある
目次
RDB(リレーショナル・データベース)とは?わかりやすく解説
RDBとはRelational Database(リレーショナルデータベース)の略語で、表と表を定義することで複雑なデータ管理をスムーズに行うことができるシステムです。
簡単に言うと、普段使用しているOracleやMySQLのようなものになります。
実際は、データを表形式で表し、表同士をくっつけることができるデータベースです。
また、高度な検索機能も優れており、質の高いデータ分析を行うことも可能です。
しかし、NoSQLと混同される方が多いので、詳しく見ていきましょう。
RDBとNoSQLとの違い
NoSQLとは、「Not Only SQL」の略称で、SQLを使用しないデータベースのことを指します。
つまり、RDBではない形式のデータベースです。
RDBが表形式のデータベースに対し、NoSQLは様々な形式でデータを格納することができます。
RDBとNoSQLの大きな違いは次の6つです。
- データ構造
- データ処理速度(NoSQLの方が速い)
- データの分散性(NoSQLの方が分散している)
- データの拡張性(NoSQLの方が高い)
- データの一貫性(RDBの方が高い)
- データの検索精度(RDBの方が高い)
このように、部分によって優れているものが異なります。
複雑なデータではなく、一貫性や検索精度などを求める場合は、RDBを使用するのが一般的です。
RDBとDBMSの違い
RDB(リレーショナル・データベース)とDBMS(データベース管理システム)は密接に関連していますが、異なる概念です。
RDBはデータを表形式で保存し、テーブル間の関係を定義するデータモデルを指します。一方、DBMSはデータベースを管理・操作するためのソフトウェアシステムです。
RDBMSは、RDBを管理するための特殊なDBMSであり、SQLを使用してデータの操作や検索を行います。
つまり、RDBはデータの構造を定義し、DBMSはそのデータを管理・操作するツールとして機能します。
RDBを活用するメリット
ここからは、RDBを活用するメリットについて紹介します。
データの一貫性
RDBはデータベースの機能が豊富で複雑な参照も可能です。
各テーブルから必要なデータだけを取得することもでき、データの検索や分析に優れています。
コスト削減
RDBを導入することで、処理コストを削減することもできます。
RDBは各テーブルで追加・削除・更新といった処理が全て可能なため、時間もかからず業務効率化も図れます。
安全に更新できる
RDBはデータをより安全に更新できる仕組みを持っています。
複数人が同時にアクセスした場合でもデータをロックして安全に更新することも可能です。
また大量のデータを早く扱うこともでき、性能劣化を防げるというメリットもあります。
RDBを比較する時のポイント|種類別の違いも解説
続いて、RDBを比較する時のポイントについて紹介します。
クラウドかオンプレミスか
RDBはクラウドとオンプレミス型の2種類に分けることができます。
クラウド型は導入コストが低く、複数のデバイスで使用でき、バックアップ機能も搭載されているというメリットがありますが、月額料金がかかりカスタマイズ性も弱いというデメリットがあります。
オンプレミス型はカスタマイズ性に優れており、月額料金がかからないというメリットがありますが、導入コストが高い、複数のデバイスでの使用ができないなどのデメリットがあります。
ランニングコストやカスタマイズ性を重視する場合はオンプレミス型、使いやすさで選ぶならクラウド型など、企業によっても最適なRDBは異なるため、選ぶ時はどちらの形式が合うかどうかを検討してから選びましょう。
自社に合うか
導入を検討しているRDBは自社に合うかどうかも重要なポイントです。
取り扱うデータ量によっても料金はバラバラで、ただ性能が優れているRDBを選べば良いというわけではありません。
また、RDBは比較的短期間での分析や開発を行うこともあるため、予算や導入する目的を明確にしたうえで、自社にマッチしたRDBを選びましょう。
おすすめのRDBの比較表|機能・特徴をわかりやすく一覧化
おすすめのRDBのを比較表にしてまとめました。
料金や機能などを比較しながら参考にしてください。
提供会社 | 料金 | 機能 | |
---|---|---|---|
Microsoft SQL Server | 日本マイクロソフト株式会社 | 要問い合わせ | すべてのデータに対するインテリジェンスさまざまな言語とプラットフォームを選択可能業界をリードするパフォーマンスより優れた意思決定をより迅速に |
Oracle Database 12c | 日本オラクル株式会社 | 要問い合わせ | 検索や追加機能MultitenantIn-MemoryJSONサポート |
PostgreSQL | PostgreSQL Global Development Group | 要問い合わせ | 日本語対応障害回復機能SQL言語を使用したデータ作成トランザクションストアドプロシージャ全文検索機能 |
MongoDB | mongodb,Inc. | 要問い合わせ | 構築の高速化スケーリングの促進セキュリティの確保 |
Microsoft Access | 日本マイクロソフト株式会社 | 要問い合わせ | データ抽出・加工画面作成データ格納帳票作成プログラム作成 |
FileMaker | Claris International Inc. | 要問い合わせ | 高速開発を可能とするローコードプラットフォーム年中無休のセキュリティチームと App を共有高速な展開素早い拡張性 |
SQLite | リチャード・ヒップ | 要問い合わせ | バックアップマルチプラットフォームに対応データ型を指定しなくてもよい設定不要な自己完結型のデータベース |
IndexedDB | Mozilla Corporation’s | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
MySQL | 日本オラクル株式会社 | 要問い合わせ | データベースの操作データの格納データベースの可用性・安定性スケーラビリティ不正データの排除 |
Canbus. | 株式会社システナ | 要問い合わせ | 顧客管理勤怠管理クラウド経理申請/ワークフローファイル共有/管理 |
UnitBase | 株式会社ジャストシステム | 要問い合わせ | 完全ノンプログラミングワークフローを電子化する外部データベースと直接連携する情報共有基盤になるアカウント無制限で高コスパ |
WaWaD-Be | 株式会社アイアットOEC | 300円/月(1ID) | 簡単作成使いやすいフォームCSV出力カスタマイズ総括的な管理と共有 |
RDBおすすめ12選|各RDB製品の違いを解説
ここからは、おすすめのRDBを紹介します。
それぞれで特徴が異なるため、自社に合ったRDBを見つけてください。
Microsoft SQL Server
出典:https://www.microsoft.com/ja-jp/sql-server/sql-server-downloads
Microsoft SQL ServerはWindowsやLinuxで利用できるデータベースソフトです。
強固なセキュリティ性能が充実しており、保管したデータはユーザーごとにアクセス権限を設定できるため安全にデータを管理できます。
また、万が一データ破損が起きてしまった場合でもデータの復元や復旧ができる点も魅力の一つです。
提供会社 | 日本マイクロソフト株式会社 |
---|---|
料金 | 要問い合わせ |
機能 | すべてのデータに対するインテリジェンスさまざまな言語とプラットフォームを選択可能業界をリードするパフォーマンスより優れた意思決定をより迅速に |
公式サイト | https://www.microsoft.com/ja-jp/sql-server/sql-server-downloads |
稼働が安定しているし、メジャーな製品なのでユーザーが多いのも安心。
Oracle Database 12c
出典:https://www.oracle.com/jp/database/12c-database/
Oracle Database 12cはクラウド向けに開発されたデータベースです。
オンプレミスとクラウドの両方で利用することもでき、安心してOracleに運用を任せられます。
世界中の企業でもミッションクリティカルなビジネスで、Oracle Database 12cを採用しているところも多く、数十年間信頼と実績があるシステムです。
IT運用を最新のクラウド・プラットフォーム・モデルとしても変換可能です。
提供会社 | 日本オラクル株式会社 |
---|---|
料金 | 要問い合わせ |
機能 | 検索や追加機能MultitenantIn-MemoryJSONサポート |
公式サイト | https://www.oracle.com/jp/database/12c-database/ |
データベースのバックアップ速度が早くて助かる。
PostgreSQL
出典:https://www.postgresql.org/
PostgreSQLはセキュリティの高さが魅力のデータベースソフトです。
権限のないユーザーはアクセスすることすらできずに、情報漏えいや改ざんなどを未然に防げます。
また、拡張機能も優れており自社の分析やプログラミングコードを実際に書いたりすることができるため、機能性に優れている点も特徴です。
提供会社 | PostgreSQL Global Development Group |
---|---|
料金 | 要問い合わせ |
機能 | 日本語対応障害回復機能SQL言語を使用したデータ作成トランザクションストアドプロシージャ全文検索機能 |
公式サイト | https://www.postgresql.org/ |
稼働の安定感が高く安心して運用できる。拡張性も高い。
MongoDB
出典:https://www.mongodb.com/ja-jp
MongoDBは優れたデータベースを基盤としており、トランザクション、検索、分析、モバイルの使用例をサポートしてくれます。
また、柔軟性に優れたデータモデルとなっているためさまざまなインターフェイスによって従来の作業時間大幅に削減できます。
自社に合わせてカスタマイズすることもでき、あらゆる業種に対応したデータの基盤となることでしょう。
提供会社 | mongodb,Inc. |
---|---|
料金 | 要問い合わせ |
機能 | 構築の高速化スケーリングの促進セキュリティの確保 |
公式サイト | https://www.mongodb.com/ja-jp |
柔軟性が高いためインターフェイスを選ばず作業を効率化できる。
Microsoft Access
出典:https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/access
Microsoft Accessはビジネスアプリケーションの作成に使用できる使いやすいツールとなっています。
簡単にテンプレートを作成することもでき、直感的に操作できるデザインツールが豊富に用意しているため、最小限の時間で機能性のあるアプリケーションを作成することも可能です。
自社のビジネスに合わせてアプリをカスタマイズすることもでき、収集されたデータは企業の分析などにも活用できる点が魅力です。
提供会社 | 日本マイクロソフト株式会社 |
---|---|
料金 | 要問い合わせ |
機能 | データ抽出・加工画面作成データ格納帳票作成プログラム作成 |
公式サイト | https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/access |
クエリー作成だけしておけばあとはまとめて効率化できる。操作もわかりやすい。
FileMaker
出典:https://www.claris.com/ja/filemaker/cloud/
FileMakerは100万人に利用されており、あらゆる規模の企業が5,000社以上導入しています。
現実に即したクラウドイノベーションとなっており、AppやWebサービスと統合するための総合的なツールセットのためカスタマイズ性にも優れています。
また、年中無休のセキュリティ体制でデータを保護しているため、安心して利用することができます。
提供会社 | Claris International Inc. |
---|---|
料金 | 要問い合わせ |
機能 | 高速開発を可能とするローコードプラットフォーム年中無休のセキュリティチームと App を共有高速な展開素早い拡張性 |
公式サイト | https://www.claris.com/ja/filemaker/cloud/ |
バックアップ機能があるので、もしもカスタムアプリが使えなくなった場合も安心。
SQLite
出典:https://www.sqlite.org/index.html
SQLiteはオープンソースのリレーショナルデータベース管理システムです。
細かい設定などは不要で簡単に利用することができ、設定ファイルを準備してプロセスの起動・停止やデータベースインスタンスの設定などの操作も簡単です。
また、SQLiteは自己完結型のデータベースということもあり、Windows・Linux・MacOS・Android・iOSなど数多くのOSに対応している点も魅力です。
提供会社 | リチャード・ヒップ |
---|---|
料金 | 要問い合わせ |
機能 | バックアップマルチプラットフォームに対応データ型を指定しなくてもよい設定不要な自己完結型のデータベース |
公式サイト | https://www.sqlite.org/index.html |
サーバーレスで、レガシーソフトウェアの修正や改善に便利。
IndexedDB
出典:https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/API/IndexedDB_API
IndexedDBはJavaScriptを使ってデータを管理するデータベースです。
リレーショナル型のデータベースではありませんが、表形式のイメージを持てるデータ構造をなっており操作性にも優れています。
提供会社 | Mozilla Corporation’s |
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料金 | 要問い合わせ |
機能 | 要問い合わせ |
公式サイト | https://developer.mozilla.org/ja/docs/Web/API/IndexedDB_API |
シンプルで使いやすいので、データベースシステムがはじめての場合もおすすめ
MySQL
MySQLは世界中で人気のあるオープンソース型のデータベースを使用しているフルマネージドデータベースサービスです。
MySQLはセキュリティ、信頼性、高度な管理ツールなども優れており、2,000を超える企業がたくさん導入しています。
商用利用する場合は有償となりますが、オープンソースは基本的に無償なため個人の開発などにも便利です。
提供会社 | 日本オラクル株式会社 |
---|---|
料金 | 要問い合わせ |
機能 | データベースの操作データの格納データベースの可用性・安定性スケーラビリティ不正データの排除 |
公式サイト | https://www.mysql.com/jp/ |
オープンソースなので初期費用や利用料金などが発生しないのがうれしい。
Canbus.
Canbus.はテレワーク時代に最適な新Webデータベースです。
日本のさまざまな有名企業も導入しており、初めてRDBを導入する際でも安心にして利用できると言えるでしょう。
Canbus.スピード感のある顧客管理ができ、関連アプリと連携することで活動履歴や営業フェーズなども一元管理できます。
また、Canbus.は可視化するプロジェクト管理にも優れており、プロジェクトの進捗状況を一画面で確認することも可能です。
提供会社 | 株式会社システナ |
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料金 | 10,000円~ |
機能 | 顧客管理勤怠管理クラウド経理申請/ワークフローファイル共有/管理 |
公式サイト | https://canbus.com/ |
ノーコード開発で、簡単にエクセル管理から卒業できるのが便利。
UnitBase
出典:https://www.justsystems.com/jp/products/unitbase/
UnitBaseは現場と情報システム部門の力を最大限引き出せるノンプログラミングWebデータベースです。
誰でも簡単に業務システムを開発することができ、アカウント数も無制限で利用できるためシステム開発にかかるコストや開発工数などを大幅に削減できます。
外部データベースと直接連携することもでき、より業務効率化も図れます。
提供会社 | 株式会社ジャストシステム |
---|---|
料金 | 要問い合わせ |
機能 | 完全ノンプログラミングワークフローを電子化する外部データベースと直接連携する情報共有基盤になるアカウント無制限で高コスパ |
公式サイト | https://www.justsystems.com/jp/products/unitbase/ |
外部のデータベースと連携できるのが便利。コストパフォーマンスも高い。
WaWaD-Be
出典:https://www.wawaoffice.jp/product/db/
WaWaD-BeはExcelで管理しているデータを簡単にWeb上で共有できるシステムです。
顧客情報、商談情報、商品情報、販促ツール、クレーム情報など自社のニーズに合わせてカスタマイズすることができ、社内の情報を有効活用できます。
また、蓄積されたデータは全てcsv出力可能で自由にデータ加工をすることも可能です。
提供会社 | 株式会社アイアットOEC |
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料金 | 300円/月(1ID) |
機能 | 簡単作成使いやすいフォームCSV出力カスタマイズ総括的な管理と共有 |
公式サイト | https://www.wawaoffice.jp/product/db/ |
シンプルで使いやすい。他の同シリーズ製品とあわせて使えるのも助かる。
おすすめのRDBを導入しデータ管理のコストを抑えよう
今回はRDBを比較するポイントや比較表、おすすめのRDBなどについて詳しく紹介してきました。
従来の方法で多くのデータを保有していても、使いたい時にすぐにデータを見つけられなければ意味がありません。
企業で取り扱っているデータはデータベースを使って利用しやすい形で保管することをおすすめします。
こちらの記事を参考にして、RDBの導入を検討してみてはいかがでしょうか。