給与計算ソフトを比較したい
事業規模ごとにおすすめの給与計算ソフトを教えて
給与計算ソフトとは、給与計算・管理に関連する業務を自動化できるソフトウェアのことです。
近年では、マイナンバー管理や給与明細のデジタル化など高機能なソフトも提供されたことで活用の幅も広がり、導入を検討する企業も増えています。
しかしソフトの種類が多いうえに、料金・機能・提供形態もさまざまであることから、どのソフトが自社に合っているか迷うのではないでしょうか。
この記事では、給与計算ソフトの概要からおすすめのソフト10選を事業規模ごとに3つに分けて、紹介していきます。
さらに、給与計算ソフトの導入メリット・デメリット、選ぶときのポイントについても説明します。
ぜひ参考にしてください。
- 給与計算ソフトとは、給与計算に関連する業務を自動化できるソフトウェアのこと
- 中堅・大企業におすすめの給与計算ソフトは「COMPANY給与計算」
- 中小企業におすすめの給与計算ソフトは「人事労務freee」
- 個人事業主・小規模企業におすすめの給与計算ソフトは「やよいの給与計算23」
- 給与計算ソフトの導入メリットは、業務の効率化や法改正へ対応のしやすさ
- 給与計算ソフトの導入デメリットは、コストがかかり慣れるまでに時間が必要
- 給与計算ソフトは、複数のソフトを比較し自社に合ったものを選ぶことが重要
目次
給与計算ソフトとは
給与計算ソフトとは、給与計算・管理のほか、各種保険料の計算や年末調整といった関連する業務を自動化できるソフトウェアのことです。
近年では、マイナンバー管理や給与明細のデジタル化など高機能なソフトも増えており、活用の幅も広がっています。
そのため、大企業に限らず中小企業でも給与計算ソフトの導入が進んでいます。
まずはそんな給与計算ソフトの提供形態と機能から説明していきます。
給与計算ソフトの提供形態
給与計算ソフトは「クラウド型」・「インストール型」・「オンプレミス型」の3種類の形態によって提供されています。
それぞれの特徴を表にまとめました。
イクラウド型 | インストール型 | オンプレミス型 | |
---|---|---|---|
導入形式 | インターネット上のシステムにログイン | 自社のパソコンにソフトをインストール(買い切り) | 自社サーバーにシステムを構築 |
初期費用 | 0円~数万円程度 | 数万円~数十万円程度 | 数十万円~数百万円程度 |
運用コスト | 月額・年額制のサブスクリプションが多い | 0円※バージョンアップ時は費用がかかる | メンテナンス費用※コストはケースバイケース |
メリット | 常に最新版が利用でき、利便性が高い | 運用コスト0円で、システム障害が起きづらい | カスタマイズ性に優れ、外部システムとの連携が行いやすい |
対象 | 小規模向け※幅広い規模に対応 | 中小企業向け | 大企業向け |
どのタイプが適しているかは、企業規模や勤務形態、予算などによって変わるため、それぞれの特徴を理解しておくと良いでしょう。
給与計算ソフトの機能
一般的な給与計算ソフトに搭載されている機能は以下の通りです。
- 給与計算方式の設定:雇用形態・労働条件に応じた給与算出の計算式の設定・保存
- 給与の自動計算:設定した方式に合わせて給与や税金等の計算を自動でできる
- 法令改正・税率変更の対応:法令改正や税率の改定があった際に自動で対応が行われる
- 給与明細の電子化:給与明細等の給与データをクラウド上から配布できる
- マイナンバー管理:マイナンバーの収集から廃棄まで一元管理できる
- 外部システムとの連携:人事管理や勤怠管理などの外部システムとの連携できる
ソフトによっては非搭載の機能もあるため、必要な機能の有無はしっかりと確認しましょう。
人気のおすすめ給与計算ソフト一覧比較表
これから紹介するおすすめの給与計算ソフトを比較表にまとめました。
それぞれのソフトを比較しつつ、価格帯や特徴が自社に適しているか参照してください。
なお、気になるソフトがあったらソフト名をクリックして詳細を見ると良いでしょう。
初期費用 | 参考料金 | 特徴 | |
---|---|---|---|
COMPANY給与計算 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 給与計算のほか人事管理・タレントマネジメントなど幅広い領域までカバー |
GLOVIAきらら 人事給与 | 要問い合わせ | 月額12,000円~(クラウド) | 富士通のプロが導入前から導入後まで徹底サポート |
ワーククラウド | 要問い合わせ | 要問い合わせ | グロスアップおよび、システムや問い合わせなどの英語対応 |
人事労務freee | 0円 | 月額2,600円~ | ペーパーレス化による業務の効率化、コスト削減を実現 |
給与奉行クラウド | 0円~ | 月額5,000円~ | 給与計算に関わる業務のデジタル化を行い、最大70%もの業務時間を削減 |
ジョブカン給与計算 | 0円 | 月額400円~※無料プランあり | 実際の給与計算担当者の声をもとに社労士の監修を加えて開発 |
やよいの給与計算23 | 要問い合わせ | 29,000円~ | 業界最大規模のカスタマーセンターを持ち、顧客満足度が94% |
PCA給与DX | 要問い合わせ | 224,400円~ | 豊富な計算式項目に対応し、面倒な支給・控除項目の計算が自動化できる |
スマイルワークス | 30,000円~ | 月額10,000円~ | クラウド型のERPとしてバックオフィス業務の効率化を実現 |
フリーウェイ給与計算 | 0円 | 月額1,980円※無料プランあり | 従業員5人までなら永久に無料かつ無制限に利用できる |
中堅・大企業におすすめの給与計算ソフト3選|シェアと評価の高いサービスを紹介
おすすめの給与計算ソフトを企業規模に応じて3つに分類し、それぞれの特徴や費用感を紹介していきます。
まずは中堅・大企業におすすめの給与計算ソフトから見ていきましょう。
具体的には従業員が300名以上いる場合や複数の拠点に事務所がある企業が主な対象です。
COMPANY給与計算
出典:https://www.works-hi.co.jp/
COMPANY給与計算は、株式会社Works Human Intelligenceが提供している給与計算ソフトです。
給与計算のみならず人事管理・タレントマネジメントなど幅広い領域をカバーし、約1,200の大手法人での導入実績を持ちます。
大企業にありがちな複雑な給与計算制度に標準対応しており、異なる職種・区分に対してもボタン1つで計算できるのが大きな強みです。
生命保険・貸付金などの多様な福利厚生も同ソフトで一元管理が可能で、e-TaxやeLTAXにも対応しているので、行政の手続きも電子化できます。
また、柔軟性が高いうえに、必要な機能は全て標準搭載・無償バージョンアップ対応なため、追加コストが発生しない点も人気の要因と言えるでしょう。
初期費用 | 要問い合わせ |
参考料金 | 要問い合わせ |
無料トライアル | 要問い合わせ |
特徴 | ・給与計算のほか人事管理・タレントマネジメントなど幅広い領域までカバー ・複雑な給与計算制度に標準対応、多様な福利厚生も一元管理できる |
GLOVIAきらら 人事給与
出典:https://www.fujitsu.com/global/
GLOVIAきらら 人事給与は、富士通Japan株式会社が提供している給与計算ソフトです。
販売・会計・人事給与の3業務に対応したクラウド型統合基幹業務アプリケーションとして、中堅企業市場シェアでNO.1を獲得しています。
業務に合わせて必要な機能を選べるため、導入コストを抑え、短期間で利用できる点が魅力です。
なお、販売・会計・人事給与は共通マスタを保有することになるので、ボタンクリックのみのシームレスな業務間の連携も実現します。
さらに、富士通のシステムに精通したプロが導入前のアドバイスから導入後のフォローまで、しっかりサポートしてくれるのも嬉しいポイントですね。
初期費用 | 要問い合わせ |
参考料金 | クラウド版:月額12,000円~ パッケージ版:45万円~ |
無料トライアル | 要問い合わせ |
特徴 | ・業務に合わせて必要な機能を選べるので、導入コストを抑えられる ・富士通のプロが導入前から導入後まで徹底サポート |
ワーククラウド
ワーククラウドは、Ceridian Dayforce Japan株式会社が提供している給与計算ソフトです。
人事管理・勤怠管理・給与計算の煩雑な業務をクラウドのプラットフォームを使いオンライン上で自動化できます。
給与計算のためのさまざまな個別設定が可能で、ウィザード形式を採用していることから専門知識がなくても簡単に使えるのがポイントです。
外資系の顧客を多く抱えているため、グロスアップおよびソフトが英語対応しているので、海外との取引が多い企業にもおすすめと言えます。
初期費用 | 要問い合わせ |
参考料金 | 要問い合わせ |
無料トライアル | 要問い合わせ |
特徴 | ・給与計算のためのさまざまな個別設定が可能 ・グロスアップおよび、システムや問い合わせなどの英語対応 |
中小企業におすすめの給与計算ソフト3選|少人数向けのサービスを紹介
続いて中小企業におすすめの給与計算ソフトを3つ紹介します。
具体的には従業員が100名~300名規模の企業が対象です。
それでは見ていきましょう。
人事労務freee
人事労務freeeは、freee株式会社が提供している給与計算ソフトです。
給与計算のほか、勤怠管理・入退社手続きといった人事労務業務全般を1つにまとめて管理できます。
労務の人的な「ミスをゼロ」というコンセプトを掲げており、ペーパーレス化を推進のもと、業務効率化・コスト削減を実現できるのが特徴です。
サポートデスク、導入アドバイザリーの存在による手厚いサポートに強みを持ち、操作画面の使いやすさにも定評があります。
さらに、ソフトの習熟コンテンツも用意があるので、業務知識がまだ浅い場合や機械の操作が苦手な担当者にも安心して使えるでしょう。
初期費用 | 0円 |
参考料金 | ミニマム:月額2,600円~ ベーシック:月額5,200円~ スターター:月額3,900円~ アドバンス:月額7,150円~ ※いずれも5名分の最小料金、6名以降は1名ごとに追加料金発生 |
無料トライアル | あり:30日間無料 |
特徴 | ・ペーパーレス化による業務の効率化、コスト削減を実現 ・サポート体制が充実していて、初心者でも使いやすい |
給与奉行クラウド
給与奉行クラウドは、株式会社オービックビジネスコンサルタントが提供している給与計算ソフトです。
あらゆる給与計算に関わる業務のデジタル化を行い、最大70%もの業務時間を削減できるのが大きな特徴と言えます。
専門家用のライセンスが標準提供なので、顧問社労士・税理士とデータを共有しミスの早期発見・労務のリスク対策などが実現できるのが魅力です。
また、世界トップレベルのセキュリティを誇るマイクロソフト社の「Microsoft Azure」で管理・運用し24時間365日運用監視されています。
さらに全てのデータが暗号化、国際認証SOC1,SOC2報告書を取得していることから、セキュリティ水準が高く安心して利用できるでしょう。
初期費用 | 0円 |
参考料金 | iEシステム:月額5,000円~ iAシステム:月額9,000円~ iBシステム:月額17,000円~ |
無料トライアル | あり:30日間無料 |
特徴 | ・給与計算に関わる業務のデジタル化を行い、最大70%もの業務時間を削減 ・セキュリティ水準が高く安心して利用できる |
ジョブカン給与計算
出典:https://payroll.jobcan.ne.jp/
ジョブカン給与計算は、株式会社Donutsが提供している給与計算ソフトです。
シリーズ累計導入実績が15万社以上、2022年の給与計算ソフトにおいて年間NO.1を獲得しており、企業規模に問わず高い人気を誇っています。
実際の給与計算担当者の声をもとに社労士の監修を加えて開発されているため、「あったらいいな」・「かゆい所に手が届く」と思う機能が満載です。
5名まで使える無料プラン、電話・チャットでのサポートがついた30日間の無料トライアルもあるので、じっくり試してから導入できる点も魅力ですね。
初期費用 | 0円 |
参考料金 | 無料プラン:月額0円 有料プラン:月額400円~※1名あたり |
無料トライアル | あり:30日間無料 |
特徴 | ・シリーズ累計導入実績15万社以上、2022年の給与計算ソフトにおいて年間NO.1を獲得 ・実際の給与計算担当者の声をもとに社労士の監修を加えて開発 |
個人事業主・小規模企業におすすめの給与計算ソフト4選|無料で試せるサービスも紹介
最後に個人事業主・小規模企業におすすめの給与計算ソフトを4つ紹介します。
具体的には従業員が30名以下の場合、給与計算を含めた経理業務を1人の担当者で行っている企業・フリーランスが対象です。
順番に見ていきましょう。
やよいの給与計算23
出典:https://www.yayoi-kk.co.jp/
やよいの給与計算23は、弥生株式会社が提供している給与計算ソフトです。
従業員20名以下の企業を対象にしたインストール型で、給与計算に必要な主要機能を搭載したシンプルさが特徴と言えます。
給与計算業務に慣れていない初心者や、知識があまりない担当者でも簡単に使える操作性の高さとサポート体制の充実に強みを持っています。
業界最大規模のカスタマーセンターがあり、精通した専門スタッフから導入・操作方法・業務相談までサポート受けられ、顧客満足度94%と高いです。
なお、20名~100規模の場合は同ソフトシリーズの「弥生給与」を選ぶと良いでしょう。
初期費用 | 要問い合わせ |
参考料金 | セルフプラン:29,000円 ベーシックプラン:29,000円 トータルプラン:47,350円 |
無料トライアル | あり:30日間無料 |
特徴 | ・簡単に使える操作性の高さとサポートが体制の充実 ・業界最大規模のカスタマーセンターを持ち、顧客満足度が94% |
PCA給与DX
PCA給与DXは、ピー・シー・エー株式会社が提供している給与計算ソフトです。
給与・賞与計算のほか、算定基礎届や年末調整など、給与計算に必要な幅広い業務をカバーしているのが特徴です。
また、豊富な計算式項目に対応しているので、面倒な支給・控除項目の計算が自動化でき、100近くの給与項目を設定できる柔軟さも持っています。
なおインストール型ですが、クラウド版として提供されている「PCAクラウド」と同等の機能・品質を持っています。
そのため、クラウド型の方が管理しやすい場合は「PCAクラウド」を選ぶと良いでしょう。
初期費用 | 要問い合わせ |
参考料金 | 224,400円~ |
無料トライアル | 要問い合わせ |
特徴 | ・給与計算に必要な幅広い業務をカバー ・豊富な計算式項目に対応し、面倒な支給・控除項目の計算が自動化できる |
スマイルワークス
出典:https://www.smile-works.co.jp/
スマイルワークスは、株式会社スマイルワークスが提供している給与計算ソフトです。
クラウド型のERP(財務会計・販売管理・給与計算などのバックオフィス業務を統合管理)するシステムとして、業務の効率化を実現します。
24時間365日の万全なセキュリティ体制によって、サービス稼働99.99%を保証し、運用開始以来事故0件という安定さが大きな特徴です。
なお、クラウドランキングの連続5回選出をはじめ、数多くの賞を受賞している実績も持ち合わせています。
無料トライアルの期間が最長2ヶ月と他ソフトと比較しても長いため、じっくり試してから導入を決められるのは嬉しいポイントですね。
初期費用 | 30,000円~ |
参考料金 | 標準プラン:月額10,000円~ Enterpriseプラン:月額200,000円 |
無料トライアル | あり:最大2ヶ月 |
特徴 | ・クラウド型のERPとしてバックオフィス業務の効率化を実現 ・24時間365日の万全なセキュリティ体制によって、サービス稼働99.99%を保証 |
フリーウェイ給与計算
フリーウェイ給与計算は、株式会社フリーウェイジャパンが提供している給与計算ソフトです。
従業員5人までなら永久に無料、6人以上でも月額1.980円で何人でも利用できるコストメリットの高さが大きな特徴です。
もちろん給与計算に必要な機能に加えて、年末調整・給与明細のメール送信機能など豊富に搭載されているので心配はいりません。
また、シンプルな画面とメニューで簡単に使えるため、個人事業主・小規模企業にとっておすすめのソフトと言えるでしょう。
最新の集計では約10万人が利用中と実績十分で、利用者から好評な点もポイントです。
初期費用 | 0円 |
参考料金 | 月額1,980円 ※無料版あり(5人までなら永久無料) |
無料トライアル | 無料プラン利用 |
特徴 | ・従業員5人までなら永久に無料かつ無制限に利用できる ・約10万人が利用している実績十分なソフト |
給与計算ソフトの導入メリット・デメリット
ここからは給与計算ソフトを導入したときのメリットとデメリットを紹介していきます。
それぞれについて見ていきましょう。
導入メリット
給与計算ソフトを導入する主なメリットは以下の通りです。
- 給与計算業務の効率化
- 法改正へ対応がしやすい
- 専門知識がなくても利用できる
基本給・手当のほか、社会保険料など法律に基づいたさまざまな複雑な計算業務を正確で素早く計算できる点が、ソフト導入の1番のメリットと言えます。
さらに、業務の効率化を進めながら、ヒューマンエラーの防止・人件費の削減といった効果も期待できるでしょう。
また、昨今改正が行われることの多い法律・税制の改正に対しても、給与計算ソフトは自動でアップデートされます。
基本的にソフトは初心者でも使えるように設計されているので、正しい給与の支払いを面倒な手続き不要で、スムーズに行えるのも大きいですね。
導入デメリット
給与計算ソフトを導入する主なデメリットは以下の通りです。
- コストがかかる
- ソフトの運用に慣れるまで時間がかかる
一部の無料プランを除き給与計算ソフトの導入には、初期費用・月額費用といったコストがかかります。
そのため、ソフトによって業務が効率化され、現在よりも全体的なコストが抑えられるかを確認・検討してから導入することが重要です。
また、ソフトを運用に慣れるまで一定の時間がかかる点もデメリットと言えるでしょう。
特にExcelや手作業などアナログで管理している場合は、機能が豊富なソフトよりもシンプルで初心者にも使いやすい操作設計のものがおすすめです。
給与計算ソフトの選び方のポイント
ここまでに紹介したように給与計算ソフトは、各社からさまざまな特徴を持った異なるソフトが提供されています。
そのため、自社にとって最適なソフトを選ぶことが重要です。
そこで給与計算ソフトを選ぶときのポイントを3つ紹介します。
自社の規模に合ったタイプのソフトか
給与計算ソフトは大きく3つに分けることができます。
給与計算・管理業務は企業規模に伴い煩雑になっていくのが一般的で、ソフトのタイプも企業規模に応じて開発されている場合が多いです。
- 特化型:給与計算を行うための機能がメインで比較的安価に利用可能(小規模企業向け)
- 人事給与型:給与計算だけでなく人事労務全般の業務まで対応でき、柔軟性が高い(中小企業向け)
- ERP型:企業の主要業務を1つに集約して管理することで、共有データをシームレスに活用できる(大企業向け)
タイプによってソフトの持つ特徴も変わってくるので、自社の状況や課題に合わせたソフト選びが重要と言えます。
なお、料金と機能はある程度比例しているため、その点も参考にすると良いでしょう。
セキュリティ・サポート体制は万全か
給与情報には個人情報・機密情報が含まれていることから、取り扱いには細心の注意が必要です。
万が一の流出を防ぐためにも、情報の暗号化・専門機関からの認証済みといったセキュリティレベルが高いソフトを選びましょう。
また、給与担当者がソフトを使い慣れるまでにはサポート体制も重要なポイントです。
特に初めて導入する場合は、導入から運用までのサポートが充実しているソフトを選ぶと円滑に進みやすいです。
なお、月末などの締め日・年末年始・賞与時期といったトラブルが起きやすい日時・時間帯のサポート対応についても確認することをおすすめします。
複数のソフトを比較する
気になるソフトを複数選び、それぞれの良し悪しや価格帯、自社との相性を比較することが重要です。
口コミの閲覧や無料トライアルを使い実際に確認しても良いでしょう。
比較することで、単体で見たときには気づかなかった視点・本当に必要な機能などが浮き彫りになって、ソフト選びの失敗を防げます。
そのため、該当するソフトの資料を取り寄せ、気になる点については窓口で確認してください。
1社ずつ取り寄せをするのは大変なので、一括資料請求ができるサイトを使い効率的に進めましょう。
給与計算ソフトを導入する際によくある質問
最後に、給与計算ソフトの導入に関するよくある質問を紹介します。
これまでの内容と合わせて参考にしてみてください。
導入から運用までどのくらい期間がかかるか?
一般的に1〜3か月ほど必要だと言われていますが、早ければ当日から使える場合もあり、ソフトや提供形態によって異なるため事前に確認が必要です。
なお、基本的にクラウド型だと早く、オンプレミス型だと時間がかかります。
そのため、選択するソフトによっては導入を決めてもすぐに運用できない可能性があるので注意しましょう。
中小企業でも給与計算ソフトは導入すべきか?
結論から言うと、中小企業でも給与計算ソフトを導入することをおすすめします。
給与計算ソフトを導入すれば素早く正確に給与が計算できるため、多くの場合において効果を実感できる可能性が高いです。
また、給与計算のミスによる未払い・過払いを防ぎ、従業員および外部からの信用を失うリスクが減るというメリットもあります。
現在では低コストでも十分な機能を持ったソフトも多いので、費用面での心配も少ないので、検討すると良いでしょう。
労務管理もできる給与計算ソフトはある?
労務管理機能を備えた給与計算ソフトは数多く存在し、たとえば、freee人事労務やマネーフォワード クラウド給与、ジョブカン給与計算などが挙げられます。
これらのソフトウェアは給与計算だけでなく、勤怠管理、有給休暇管理、社会保険手続きなどの労務管理機能も統合しています。
一つのシステムで給与計算と労務管理を行えるため、業務効率が大幅に向上し、人事データの一元管理が可能です。
また、クラウド型のソフトウェアであれば、法改正にも迅速に対応できるため、常に最新の労務管理を行うことができるでしょう。
無料で使える給与計算ソフトはある?
無料で使える給与計算ソフトは複数存在します。
完全無料のものとしては「円簿給与」があり、機能や期間、人数の制限なく利用できます。
また、一定の条件下で無料となるソフトもあり、「フリーウェイ給与計算」は従業員5名まで無料で、「ジョブカン給与計算」は5名まで機能制限付きで無料です。
さらに、「弥生給与Next」のように1年間の無料トライアル期間を設けているものもあります。
ただし、無料版では機能に制限がある場合が多いため、自社のニーズに合わせて慎重に選択することが重要です。
インストール型で使える給与計算システムはある?
インストール型の給与計算システムも存在し、代表的なものとして「給料王」「PCA給与」「弥生給与」などがあります。
これらのソフトウェアは、パソコンにインストールして使用するため、インターネット接続がなくても利用可能です。
セキュリティ面でも安全性が高く、ランニングコストが発生しにくいのが特徴です。
ただし、複数人での同時作業には向いておらず、法改正時のアップデートも手動で行う必要があるため、小規模から中規模の企業向けで、長期的な使用を考えている場合におすすめです。
給与計算ソフトで支給額のシュミレーションはできる?
多くの給与計算ソフトでは、支給額のシミュレーション機能が搭載されています。
この機能を使用することと、昇給や手当の変更、税制改正などの影響を事前に確認できるほか、残業時間や休日出勤の増減、扶養家族の変更などによる給与への影響も簡単に試算できます。
また、複数のシナリオを比較することで、最適な給与体系の検討にも役立つでしょう。
ただし、シミュレーション機能の詳細や使いやすさは各ソフトによって異なるため、導入前にデモ版などで確認することがおすすめです。
給与計算ソフト比較のまとめ
今回は、事業規模ごとのおすすめの給与計算ソフト、ソフトの導入メリット・デメリット、選ぶときのポイントを中心に説明してきました。
自社に合ったソフトを導入すれば、給与計算以外にも勤怠・労務管理といったバックオフィス業務全体を効率化できます。
ただし提供形態・特徴・価格帯が異なるソフトが多く出ているので、導入の際は慎重に比較を行い、無料トライアルなどで使用感を試すと良いでしょう。
ソフトが多くて探すのが大変という方は、まずは本記事を参考にしてみてください。
この機会に給与計算ソフトの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。