月末月初は経理業務に追われて、コア業務に時間やリソースを割けていないと感じていませんか。
経理業務は専門的なスキルや経験が必要で、担当者の退職や急な法改正にも対応しなければならず、業務が属人化している企業も少なくありません。
こうした課題を解決する手段として注目されているのが「経理アウトソーシング」です。
本記事では、経理アウトソーシングを活用するメリットからリスクを紹介した上で、特徴の異なる16社を比較しているのでぜひ参考にしてください。
目次
経理アウトソーシングとは?
経理アウトソーシングとは、請求書処理や入出金管理、経費精算、帳簿作成といった日常的な経理業務を、社内ではなく専門の外部サービスに委託する仕組みです。
経理担当者を雇用・教育する必要がなくなるため、人材不足に悩む中小企業やスタートアップにとって効率的な選択肢となります。
さらに、専門知識を持つチームが対応することで、法改正や会計基準の変更にも迅速に対応できる点が強みです。
つまり、自社の人材を本業である営業や企画、サービス開発といったコア業務に集中させつつ、経理の正確性と効率性を両立できるのが大きな魅力です。
続いては、具体的にどのようなメリットがあり、逆に注意すべきリスクは何かを整理して解説していきます。
経理にかかっていたリソースをまとめて削減できる
経理アウトソーシングを導入する最大のメリットは、限られた人材リソースを効率的に活用できる点です。
その他、経理アウトソーシングを利用するメリットは以下のとおりです。
- 経理業務が属人化しない
- 急な法改正に柔軟に対応できる
- コア業務に専念できる
- 利用法によっては経理業務にかかる人材コストを削減できる
- 不正やミスなどを防ぐことができる
社内で経理を抱えると担当者に依存しやすく、退職や休職で業務が止まるリスクがありますが、外部委託により属人化を防ぐことができます。
さらに、法改正への対応や会計基準の変更にも専門チームが柔軟に対応してくれるため、情報収集や更新作業に追われる必要がなくなります。
その分、経営者や担当者は本来のコア業務に集中でき、売上や事業成長に直結する活動に時間を使えます。
加えて、利用する範囲を工夫すれば人材コストを抑えながら、仕組み化によって不正や入力ミスを防止できる点も大きな安心材料です。
外部委託ならではのリスクもある
経理アウトソーシングは多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。
- 社内に経理に関するノウハウが蓄積されない
- 情報が社外に流出するリスクが高くなる
- 契約方法や依頼内容によっては割高になる
経理アウトソーシングは便利な反面、社内にノウハウが残りにくいという課題があります。
経理担当を持たない企業にとっては効率的ですが、将来的に内製化を検討する場合には知識不足が足かせになる可能性があります。
もう一つ注意したいのが費用面です。
従量課金制が一般的なため、依頼範囲を一部に絞ったつもりでも、オプションや初期費用が積み重なるとコストが割高になるケースがあります。
見積もり時には「どこまでが基本料金で、どこから追加費用になるのか」を必ず確認しておくことが重要です。
情報漏洩のリスクについては多くの事業者が対策を講じているため、実際には発生頻度が低いものの、契約前にセキュリティ体制をチェックする意識は持っておきましょう。
経理アウトソーシングが対応している業務範囲
経理アウトソーシングで依頼できる業務は、日常的な処理から決算業務まで幅広くカバーしています。
大きく分けると次のような領域に整理できます。
概要 | |
---|---|
記帳業務 | 請求書の発行や未収チェック、伝票管理、仕訳入力、売掛金・買掛金の管理、経費計上など、日常的な記帳業務を代行します。これにより担当者の入力作業が減り、正確性の担保にもつながります。 |
給与計算業務 | 毎月の給与計算や振込データの作成、社会保険料や税金の納付、年末調整といった業務にも対応可能です。専門知識を必要とするため、外注することで法改正への対応漏れを防ぐメリットがあります。 |
決算業務 | 月次・四半期・年次の決算に必要な帳票作成、固定資産や減価償却の管理、決算書の作成・分析、さらには税務申告業務まで委託できる場合もあります。 |
請求・支払い管理 | 請求書の発行・送付、振込データの作成、支払いスケジュールの管理など、資金繰りに直結する業務を効率的に進めるサポートも受けられます。 |
このように、アウトソーシングは単なる入力作業にとどまらず、幅広い経理業務を代行できるのが特徴です。
どの範囲を依頼するかを見極めることで、コストと効率のバランスを最適化できます。
経理アウトソーシングの費用相場
経理アウトソーシングの料金は、依頼する内容や取引量によって幅があります。
一般的に、仕訳入力や請求書処理などの基本的な経理業務だけなら月3万〜5万円前後で依頼できるケースが多いです。
決算対応や税務申告サポートまで含めると月10万〜20万円程度になることも珍しくありません。
1.個人事業主・小規模事業者
→仕訳入力や請求書処理など、基本的な経理代行だけで済む場合が多く、月3万〜5万円前後が一般的です。
2.中小企業(従業員10〜100名規模)
→経費精算や振込業務に加え、決算業務や税務対応を一部委託するケースが多く、月5万〜15万円程度が目安になります。
3.上場企業や大規模法人
→グループ会社の連結決算や内部統制対応など、高度な業務を委託することが多く、月20万円以上になるケースもあります。
さらに、ほとんどは従量課金制を採用しており処理件数に応じて料金が変動するため、繁忙期と閑散期でコストが上下します。
こうした相場感を理解しておくことで、自社の業務量に合ったプランを選びやすくなり、想定外の出費を防ぐことができます。
経理アウトソーシングを賢く活用している企業の特徴
経理アウトソーシングを導入して成果を上げている企業には、いくつか共通点があります。
これらの工夫は、単に業務を外に出すだけでなく、効率性や安心感を高めるための実践的な取り組みといえます。
スピーディに対応できるように業務プロセスを標準化している
経理アウトソーシングを賢く活用している企業は、社内の経理ルールをあらかじめ明確に整備しています。
たとえば「請求書は月末までにまとめる」「領収書はスキャンしてクラウド保存する」といった決まりを設けることで、外注先が迷わず作業に取りかかれる環境を整えています。
処理方法が担当者ごとに異なると、引き継ぎや確認に時間がかかり、対応の遅れやエラーにつながりやすくなります。
実際、経理代行サービスの弱点として「即時対応が難しい」という点がありますが、業務フローを統一しておけばスピード不足を補うことが可能です。
標準化は処理の迅速化だけでなく、委託コストの削減や入力ミスの防止にもつながり、安心して業務を任せられる体制づくりに役立ちます。
クラウドツールと組み合わせて利用している
経理アウトソーシングを賢く活用している企業の多くは、給与計算ソフトや経費精算システムなどのツールと併用しています。
クラウドツールを導入することで、請求書や領収書をオンラインで共有でき、外注先がリアルタイムでデータにアクセスできるため、処理スピードが格段に向上します。
また、クラウド上でやり取りが完結することで、紙の書類を郵送する手間が省け、紛失リスクや入力ミスの防止にもつながります。
さらに、担当者が外出先からでも状況を確認できるため、意思決定のスピードも上がります。
経理業務を外部に任せる際は、このようにクラウドツールを組み合わせることで、効率性とセキュリティの両立を実現できるのです。
部分委託から徐々に導入している
経理アウトソーシングを賢く取り入れている企業は、いきなりすべてを任せるのではなく、まずは一部業務の委託から始めています。
たとえば、仕訳入力や請求書処理など、ルーチン作業を外注することで社内の負担を減らしつつ、サービスの品質や対応スピードを確認します。
こうした段階的な導入なら、委託範囲を広げる前にリスクを把握でき、費用対効果の見極めもしやすいです。
いきなり全業務を外注すると「想定以上にコストがかかった」「情報共有が不十分だった」といったトラブルが起こりやすいため、まずは部分的に依頼して慣れていくことが、安心して継続利用するための現実的なステップです。
経理アウトソーシングの3つの選び方
経理アウトソーシングを導入する際は、実績が豊富で信頼できる会社を選ぶことが前提となります。
そのうえで、自社の状況に適したサービスを選ぶにはいくつかの視点を持つことが大切です。
たとえば、以下の3つの項目は経理アウトソーシング会社を選ぶうえで重要な選び方となってきます。
これらを事前に整理して比較することで、費用を抑えつつ安心して任せられるパートナーを見極めやすくなります。
続いては、それぞれのポイントを詳しく解説していきます。
依頼可能な業務範囲から選ぶ
経理アウトソーシングを選ぶ際にまず確認すべきなのは、どの業務を依頼できるかという範囲です。
仕訳入力や請求書処理といった日常的な業務に強い会社もあれば、決算や税務申告など高度な業務まで対応している会社もあります。
自社で負担になっている業務を整理し、外注すべき部分と社内で残す部分を切り分けておくと、費用を抑えつつ効果的に活用できます。
業務範囲を曖昧なまま契約すると「思っていたサービスが含まれていなかった」というトラブルにつながるため、事前に細かく確認することが重要です。
結果として、自社に最適なパートナーを選びやすくなり、安心してアウトソーシングを導入できます。
業務量が変化した際の対応力で選ぶ
経理アウトソーシングを選ぶうえで重要なのは、業務量の増減にどれだけ柔軟に対応できるかという点です。
月末や決算期などは処理件数が一気に増える一方、閑散期は業務が減るため、対応力が低い会社に依頼すると無駄なコストや遅延が発生しやすくなります。
従量課金制やプラン変更がしやすいサービスであれば、繁忙期に必要な分だけ依頼でき、閑散期はコストを抑えることが可能です。
この柔軟性を見極めておくことで、業務の停滞や予算超過を防ぎ、安定した経営管理につなげられます。
訪問対応をしているかどうかで選ぶ
経理アウトソーシングを選ぶ際には、訪問対応の有無も重要な判断基準になります。
基本的にはオンラインやクラウド上でやり取りが完結しますが、現物の領収書や契約書類を扱う場面では、担当者が直接訪問して対応してくれるサービスが安心です。
特に「社内の金庫から現金を扱う」「紙の伝票処理が多い」といった企業では、訪問対応があるかどうかで利便性が大きく変わります。
一方で、訪問型はその分費用が高くなるケースもあるため、コストと利便性のバランスを見極めることが大切です。
自社の業務特性に合わせて、クラウド主体で十分なのか、訪問対応が必要なのかを整理して選ぶことで、無駄のないアウトソーシングが実現できます。
経理アウトソーシングおすすめ比較16社
経理アウトソーシングを検討する際は、サービスごとに対応範囲や料金体系、得意分野が異なるため、自社の状況に合わせて選ぶことが大切です。
たとえば、クラウド会計ソフトと連携して効率化できるサービスもあれば、訪問対応や債権管理までサポートできる総合型のサービスもあります。
また、スタートアップ向けに柔軟な部分委託が可能な会社や、大企業の大規模な経理業務に対応できる会社も存在します。
ここでは、国内で利用できる代表的な16社を取り上げ、それぞれの特徴や強みを紹介します。自社に合ったサービスを見極める参考にしてください。
BPO Service(株式会社Timers)

株式会社Timersが提供する「Online BPO Service」は、経理を中心にバックオフィス業務全般を支援するオンライン型のアウトソーシングサービスです。
企業の成長段階やニーズに応じて3つのプラン(Small/Middle/High)を選べるという特徴があります。
費用 | 概要 | |
---|---|---|
Small | 10万円〜 | 仕訳やマニュアル作成など基本的な経理体制の標準化をサポート |
Middle | 25万円〜 | 管理PLやKPIダッシュボード、中期経営計画書の作成に対応し、経理部長・管理部長クラスの業務をカバー |
High | 個別見積 | CFOレベルの戦略コンサルティングまで担い、資本政策や投資判断に活用できる管理会計を実現 |
導入後は「月次締めの短縮」「KPIの可視化」「投資判断の透明性向上」といった成果につながりやすく、財務データを組織全体の意思決定に活かすことが可能です。
部分的な業務改善から経営レベルの戦略支援まで対応できる柔軟性があるため、スタートアップから中堅・大企業まで幅広く利用できるサービスといえます。
ジョブカンBPO(株式会社DONUTS)

株式会社DONUTSが展開する「ジョブカンBPO」は、勤怠管理や労務などのSaaSで知られる「ジョブカン」シリーズの一環として提供される経理アウトソーシングです。
既存のジョブカンシリーズと組み合わせることで、経理だけでなく勤怠・人事・労務まで一元管理できる点が大きな強みです。
経理業務では、記帳代行や支払業務はもちろん、月次決算やレポート作成などの高度な業務まで幅広く対応しています。
特にバックオフィス全体を効率化したい企業にとっては、システムとBPOを組み合わせて利用できる点が大きな魅力です。
経理業務だけでなく、管理部門全体を効率化したいと考えている中小企業に適したサービスといえます。
Smart経理(株式会社M&Tコンサルティング)

株式会社M&Tコンサルティングが提供する「Smart経理」は、クラウド会計ソフトと連携しながら、記帳代行や請求書処理を中心にサポートする経理アウトソーシングサービスです。
強みは、スタートアップや中小企業に多い「社内に専任の経理を置けない」という課題に合わせて、必要な業務をピンポイントで依頼できる柔軟性にあります。
さらに、経理業務を効率化するだけでなく、経営状況を見える化するための月次レポートなども提供しており、経営判断のスピードアップにも役立ちます。
経理に詳しい人材が不足している企業にとって、日常業務を正確に任せながら、意思決定に活かせる情報を得られる点が大きな魅力です。
経理事務センター(株式会社LIXIL住生活ソリューション)

株式会社LIXIL住生活ソリューションが運営する「経理事務センター」は、長年の実績をもとに安定した経理代行を提供するサービスです。
特に建設業や不動産業など、取引量が多く複雑な業種への対応経験が豊富で、業界特有の経理処理を安心して任せられる点が特徴です。
記帳代行や請求書発行だけでなく、支払管理や決算業務まで幅広くカバーしており、経理部門全体を包括的に支援できます。
大手グループ企業ならではの信頼性や内部管理体制も整っているため、セキュリティ面を重視する企業にも適しています。
安定性と安心感を重視したい企業におすすめできるサービスです。
経理業務アウトソーシングサービス(NTTファイナンス株式会社)

NTTファイナンス株式会社が提供する「経理業務アウトソーシングサービス」は、大企業をはじめとした幅広い企業への導入実績を持つ点が強みです。
請求書発行や入出金管理といった基本業務に加え、与信管理や債権回収など、財務リスクに直結する領域まで対応しているのが特徴です。
特に、取引先が多く債権管理に課題を抱える企業にとっては、未収リスクの軽減やキャッシュフローの安定化につながります。
大手グループならではの信頼性やセキュリティ体制が整っているため、堅実な運用を重視する企業に適した選択肢といえます。
freee経理アウトソース(フリー株式会社)

フリー株式会社が展開する「freee経理アウトソース」は、同社のクラウド会計ソフト「freee」と連携して利用できる経理代行サービスです。
仕訳入力や経費精算などの日常業務を代行しつつ、クラウド上でリアルタイムに進捗を確認できるため、社内での情報共有もスムーズに行えます。
スタートアップや中小企業にとっては、導入ハードルが低く、経理の属人化を防ぎながら効率化を図れる点が魅力です。
ソフトの操作に不安がある場合でも、アウトソーシングと併用することで安心して活用でき、経営者や担当者がコア業務に集中できる環境を整えられます。
マネーフォワード クラウド経費BPOサービス(株式会社マネーフォワード)

株式会社マネーフォワードが提供する「マネーフォワード クラウド経費BPOサービス」は、クラウド経費精算システムと組み合わせて利用できる経理アウトソーシングです。
経費精算に関する領収書の処理や申請内容のチェックを外部に任せられるため、担当者の手間を大幅に削減できます。
クラウド上で申請から承認、処理まで一元管理できるため、不正や入力ミスを防ぎながらスピーディな処理が可能です。
特に、経費精算に時間を取られている中小企業やベンチャーにとっては、システムと代行を組み合わせることで効率化と安心感を同時に得られるのが大きな魅力です。
FOC経理アウトソーシング(芙蓉アウトソーシング&コンサルティング株式会社)

芙蓉アウトソーシング&コンサルティング株式会社が提供する「FOC経理アウトソーシング」は、経理業務全般を幅広くカバーするサービスです。
記帳代行や経費精算に加え、決算業務やレポート作成といった高度な業務にも対応しており、企業規模や業種を問わず利用できます。
特に、グループ会社を持つ法人や業務量が多い企業にとっては、安定した人員体制と豊富なノウハウに基づくサービス提供が魅力です。
内部統制やセキュリティにも配慮しているため、安心して経理部門を任せたい企業に適しています。
HELP YOU経理プレミアム(株式会社ニット)

株式会社ニットが提供する「HELP YOU経理プレミアム」は、オンラインアシスタントサービスとしての実績を活かした経理アウトソーシングです。
リモートワーカーがチームで対応する仕組みを採用しており、経理のルーチン業務から専門性の高いタスクまで幅広くサポートします。
特徴的なのは、業務内容を細かくカスタマイズできる柔軟性で、必要な部分だけを切り出して依頼できる点です。
社内に経理担当者を置かずに、効率的に経理体制を整えたい中小企業やベンチャーにとって、コストを抑えつつ安心して利用できる選択肢といえます。
バーチャル経理アシスタント(メリービズ株式会社)

メリービズ株式会社の「バーチャル経理アシスタント」は、クラウドと専門チームを組み合わせて経理業務を代行するサービスです。
仕訳入力や請求書処理といった日常業務に加え、決算対応や会計士との連携まで幅広くサポートしています。
専任のアシスタントが担当するため、業務の継続性や正確性が高いのが特徴です。
また、クラウド会計ソフトと併用することで、経営者や担当者がリアルタイムに状況を把握できる点も安心材料です。
経理を自社でまかなうリソースがない企業や、属人化を避けたい企業に適したサービスといえます。
CASTER BIZ accounting(株式会社キャスター)

株式会社キャスターが展開する「CASTER BIZ accounting」は、リモートアシスタントサービスとして培ったノウハウを活かした経理アウトソーシングです。
クラウド会計ソフトを活用しながら、仕訳入力や請求書処理、支払い業務などの日常経理を幅広くサポートします。
特に、在宅ワーカーを中心とした体制を整えているため、柔軟な対応力とコストパフォーマンスに優れているのが特徴です。
専任担当制を採用しているため、属人化を防ぎながら安心して業務を任せられる点も強みといえます。
効率性と安定性を両立したい企業に適したサービスです。
経理BPOサービス(パーソル ワークスデザイン株式会社)

パーソル ワークスデザイン株式会社が提供する「経理BPOサービス」は、パーソルグループの人材・業務委託のノウハウを活かした総合型のアウトソーシングです。
仕訳や伝票処理といった基本業務に加え、決算対応やレポーティングなど、専門性の高い業務まで一貫して対応できる点が特徴です。
大規模業務の処理体制が整っているため、取引量が多い企業や経理部門全体を効率化したい企業に向いています。
加えて、セキュリティ基盤や内部統制に関する知見も豊富で、安心して長期的に委託できる体制を持っている点も大きな強みです。
経理アウトソーシング・代行サービス(株式会社NTTビジネスアソシエ東日本)

株式会社NTTビジネスアソシエ東日本が提供する「経理アウトソーシング・代行サービス」は、NTTグループの信頼性と豊富な実績を背景にしたサービスです。
仕訳入力や伝票処理といった日常業務から、月次決算や支払管理まで幅広く対応しており、安定した業務運用を求める企業に適しています。
大手グループならではのセキュリティ体制と内部統制のノウハウがあるため、情報管理に不安を抱える企業にとって安心感が大きいのも魅力です。
確実性と安全性を重視したい企業におすすめできるサービスです。
BPO・アウトソーシングサービス(株式会社パソナ)

株式会社パソナが展開する「BPO・アウトソーシングサービス」は、人材派遣・人事領域での豊富な実績を持つ同社が提供する総合的なアウトソーシングです。
経理業務では、記帳や請求書処理だけでなく、決算や管理会計など高度な業務にも対応できる点が特徴です。
加えて、人事・労務や総務などバックオフィス全体をトータルでサポートできる体制が整っているため、経理だけでなく管理部門全般を効率化したい企業に適しています。
幅広い業務をまとめて外注し、ワンストップで支援を受けたい企業にとって心強いサービスといえます。
Remoba経理(株式会社Enigol)

株式会社Enigolが提供する「Remoba経理」は、クラウドとオンラインアシスタントを組み合わせた柔軟な経理アウトソーシングです。
仕訳入力や請求書処理といった日常業務に加え、経費精算や振込代行まで幅広く対応しており、リモート体制でも正確かつ迅速に処理できる点が強みです。
必要な業務だけを部分的に依頼できるため、コストを抑えながら自社に合った使い方が可能です。
特に、スタートアップや中小企業のようにリソースが限られている企業にとって、柔軟に活用できる経理代行として注目されています。
Wheat Accounting(株式会社Wheat)

株式会社Wheatが展開する「Wheat Accounting」は、経理実務に精通した専門チームが伴走型でサポートするアウトソーシングサービスです。
基本的な記帳代行や経費処理はもちろん、月次決算や資金繰りレポートなど経営に直結する業務まで幅広く対応しています。
特徴的なのは、経理代行にとどまらず、経営状況を見える化して改善提案まで行うコンサルティング要素を兼ね備えている点です。
単なる業務処理ではなく、経営パートナーとしての支援を求める企業に適したサービスといえます。
経理アウトソーシングを利用する流れ
経理アウトソーシングは導入までに、以下のステップで進めていきます。
社内でどの業務が負担になっているのか、外注すべき範囲を明確にします。
複数のサービス会社から資料を取り寄せ、対応業務や料金体系を比較検討します。
特に「依頼可能な業務範囲」「料金形態」「セキュリティ体制」の3点は必ず確認しましょう。
依頼可能な業務範囲や費用感を確認し、複数社を比較検討します。
契約内容を確定し、請求書や領収書のやり取り方法など具体的な運用ルールを決めます。
小規模な業務から委託を始め、外注先との連携や精度を確認します。
問題がなければ委託範囲を広げ、定期的に見直しを行いながら最適化していきます。
一般的に、導入にかかる期間は1〜3か月程度が目安です。
準備から本格運用までの流れを把握しておくことで、スムーズに導入が進められ、自社に合った経理アウトソーシングを安心して活用できます。
まとめ
経理アウトソーシングは、日常的な記帳や請求書処理から給与計算、決算対応まで幅広く任せられる仕組みです。
属人化を防ぎ、コア業務に集中できる一方で、依頼範囲や料金体系をきちんと把握しないと「コストが想定以上にかかる」「スピード感が足りない」といった課題が生じる可能性もあります。
今回紹介した16社は、それぞれに強みや特徴が異なります。クラウド連携で効率化したいのか、訪問対応を重視したいのか、あるいは部分的に委託して柔軟に導入したいのかなどを意識して選ぶと、自社の課題を整理することで最適なサービスを見つけやすくなります。
経理業務の負担を減らし、経営者や担当者が本来の業務に集中できる体制を整えるために、まずは気になるサービスの資料請求から始めてみてください。
比較・検討を通じて、自社に最適な経理アウトソーシングを選ぶことが、業務効率化と事業成長への第一歩となります。